神田川の桜2008〜夜の神田川

今年の"夜桜"は、神田上水公園を取り上げます。小滝橋から大東橋まで。右岸の新宿区側に整備された、川沿いの公園には途切れることなく桜並木があります。江戸川橋から明治通りまでの区間と違い、ライトアップされた所もありません。どちらかというと、昼に訪れたい場所です。それでも、夜のサクラを求めて、多くの人が公園を歩いていました。

●小滝橋から神田上水公園へ

 昼間ということで話をすれば、神田上水公園は江戸川公園に次いで、観桜の人を集める区間です。新宿区側に整備された神田上水公園は、小滝橋から大東橋までの間、途切れることなくサクラが整備されています。そのサクラも、それなりの樹齢のため、豪勢に花を付けてくれますので、見応えはあるはずです。
 でも、サクラの季節の夜にここを訪れたことは、今までありませんでした。どんな様子になっているのか興味も手伝って、今年の夜桜はここを訪れることにしたわけです。訪れた時は、ほぼ満開状態。阿鼻叫喚のお花見騒ぎを予想していたのですが、ちょっと肩すかしの光景でした。でも、撮影は楽しむことができました。

神田上水公園入り口
神田上水公園の小滝橋側の入り口です。入り口付近は、豪勢にも2列のサクラが植わってます。ここから、大東橋まで途切れることなくサクラが続きます。
小滝橋の上から
小滝橋から上流方向のカットです。写真左が、神田上水公園。右の中野区側と比べると、明るさの差が歴然ですが、ライトアップされているわけではありません。

 まずは小滝橋。こちら側から、神田上水公園に入ります。公園入り口付近からお花見の喧噪を予想していましたが、一組もいません。花が開ききってすぐだったからでしょうか。一端小滝橋の上に移動して撮影します。左岸の中野区側と明るさがあまりにも違います。それでも、神田上水公園では桜のライトアップは特に行っていません。何本かの街路灯だけが、公園の照明となっています。
 小滝橋から大東橋までの間、神田上水公園の外側には平行に走る道があります。この道は、街灯完備の明るい道です。通勤や通学の人は、普段わざわざ公園を歩かず、そちらの明るい道を歩くようですが、サクラの季節はやっぱり公園を歩くとのこと。
 小滝橋から次の亀齢橋までの間は、親水設備が設けられた化粧タイルの路面です。川沿い、つまりサクラの樹の下には等間隔でベンチが設けられています。このベンチでサクラを楽しんでいる人が目立ちました。

小滝橋〜亀齢橋間
亀齢橋に近づくと、公園内の照明が変わります。いわゆるアンバーの照明です。公園の路面も未舗装になります。
亀齢橋から
亀齢橋から上流を見ます。中野区側の歩道の街灯の位置がちょうど良かったようで、左右両岸の明るさがいい具合です。
亀齢橋詰め
亀齢橋の橋詰めです。アンバーの照明は、夜間の歩行者の飛び出し事故を防ぐためのものですが、ホワイトバランスで苦労しました。
オブジェのある一角
亀齢橋と南小滝橋の間には、オブジェと時計塔があります。路面は良く手入れされた土のため、シートを広げてのお花見には最適です。

●サクラを観ながら大東橋へ

 亀齢橋と南小滝橋の間で、公園の路面は未舗装になります。でも、手入れの行き届いたフラットな路面。サクラの季節の最盛期の昼間は、凄まじい場所取り合戦の舞台になる所ですが、この日はまだ出足は鈍かったようです。この付近、橋詰めはアンバーの照明が使われています。亀齢橋は交通量が結構あるため、夜間の飛び出し事故を防ぐ目的だとか。おかげで、ホワイトバランスで大苦戦です。亀齢橋の上で、QTVRを撮影しています。ムービーはこちらから。
 亀齢橋の橋詰めから少し入った所には、遊具の置かれる箇所があります。砂場があったり、ジョギングやウォーキングをする人たち用でしょうか、ストレッチのための器具も置かれれます。遊具のあるあたりの風景は、QTVRでもご覧いただけます。こちらからどうぞ。
 南小滝橋の方へさらに歩くと、公園の幅が広くなったように感じます。これは川の反対の平行する道側いっぱいまでのスペースが、公園路面として使われているためです。基本は、7m幅といわれている神田上水公園ですが、その幅を目一杯使うと意外に広く感じるものです。その途中、オブジェが置かれる場所があります。そこでQTVRを撮影しました。ムービーはこちらからご覧ください。南小滝橋で照明の色が変わっているのが、ちょっとおもしろいと思っています。

南小滝橋から下流方向の眺め
南小滝橋からの風景を並べます。まずは、下流側。この橋で撮影中、突然風が強くなってしまい、花びらがブレてしまいました。
南小滝橋から上流方向の眺め
南小滝橋から上流側を見ます。サクラの向こうにそびえるのは、東中野に誕生した2本の高層マンション。この付近の景観が変わりました。

 南小滝橋は、神田上水公園のある区間では、最も密度の濃いサクラを見ることができる橋です。橋上からのQTVRを掲載しています。こちらからその様子がご覧いただけるはずです。新宿から中野方面への抜け道になっている亀齢橋と違い、地元のクルマしか通らないような橋なので、通行量も少なめで、ゆっくりと観桜を楽しめる橋です。
 南小滝橋から大東橋までの間、公園の様子はまた変わります。路面は化粧タイル。川との反対側には、花壇や親水設備が設けられます。また、川が緩く蛇行しているので、公園全体の雰囲気も小滝橋側の公園とはひと味違います。
 ただし、この区間は公園内の照明が極端に少なくなります。照明は、平行して走る道の街灯が頼りになります。下左の写真も、実は暗くてピントを合わせるのに一苦労。小さなペン型ライトで花壇を照らしてピントをマニュアルで合わせるなんて、面倒くさいことやってからシャッターを切りました。
 神田上水公園は大東橋で終了です。ここに、大きな高層マンションが建ちました。そのおかげで、橋は再整備されて、広くきれいになっています。歩道の幅も広くなって、東中野駅から歩いてきた人でしょうが、大勢の人が観桜を楽しんでいました。

花壇と親水設備のある辺り
南小滝橋と大東橋の間は、化粧タイルの路面に花壇や親水設備をあしらったレイアウトです。でも、夜はかなり暗いんです。
大東橋から下流側を見る
大東橋から下流側を見ます。写真左が中野区側です。ここでは、神田上水公園の方が、暗いのがおわかいりただけると思います。